13 ひさしの雨音実験
ひさし雨音騒音測定
日時 平成23年12月8日13:00
場所 (有)岩井工業所
立会人 石川県工業試験場
試験項目 騒音測定
試験機器 積分平均型普通騒音計(NL-04リオン㈱製)
試験方法 JISZ8731に準拠
地上1.2m、等価騒音レベル、計測時間60秒
気象条件 曇り
試験1 ひさし雨音の屋外と屋内の騒音比較
試験体 洋風ひさしへいせい1260(出巾1.2尺長さ6尺)
ひさし屋根高さ180cmから毎分2リットルの水が粒上に落下した時の音圧
(大雨想定)
屋外 61.7dB(デシベル)庇見上面直下20cm
屋内 46.0dB 窓際20cm
屋内静寂時 43.0dB
所見
屋外の庇直下の雨音は61.7dBは音としては話し声より大きい程度。屋内では昼間の静寂時が43.0dBで大雨時の場合も3dB程度の増加で静かな物音の範囲であまり変化がない。
ひさしは屋外に取り付けるもので、屋内ではひさしの雨音はほとんど気にならない程度のものと思われる。
試験2 ウレタン充填ひさしとウレタン充填なしひさしの騒音比較
試験体 へいせいマークⅡ 1230(出巾1.2尺長さ3尺)
ひさし屋根高さ120cmから毎分4リットルの水が粒上に落下した時の音圧
(暴雨想定)
ウレタン充填ひさし 68.3dB
ウレタン充填なしひさし 74.1dB
地上落下の水音のみ 64.8dB
所見
暴雨想定でウレタン充填なしの庇は音が共鳴して74.1dBとやややかましい。
ウレタン充填後では68.3dBと音のレベルとしてはダウンした。
ただ単に雨が地面に落下するだけでも64.8dBの音が発生するので、ウレタン発泡充填の効果は発揮されていて、これ以上の遮音の必要性はないかと思われる。
総じて
金属製屋根のイメージから庇の雨音はうるさいものというイメージがあるかもしれないが、実際は屋外で庇がうるさいほどの雨であれば地面も屋根もすべて雨音でうるさく庇だけで遮音するメリットはないかと思われる。
以前の内部が空洞の庇とは違い内部がウレタン充填されているので雨音が一層共鳴するということはなさそう。
ひさしは出窓とは違い外壁や窓の外側に位置するので雨天時の室内ではひさしの音はほとんど影響ないと思われる。